高齢者肺炎球菌ワクチンの理想的な接種方法
肺炎球菌ワクチンには次の2種類があります。
1.プレベナー13(13価結合型肺炎球菌、PCV13)
2.ニューモバックスNP(23価莢膜ポリサッカライド肺炎球菌、PPSV)
プレベナー13(PCV13)は平成25年11月にプレベナー7(PCV7)から変更されました。プレベナー13はプレベナー7の改良ワクチンです。
生後2か月児から接種が可能で、小児でも免疫をつける効果が高い
ワクチンです。プレベナー7は小児のみの適応でしたが、
プレベナー13は小児だけでなく、65歳以上の高齢者にも使用できます(平成26年6月20日適応)。
外国では、「プレベナー13」の成人に対する適応は主に50歳以上の
成人を対象に米国、欧州連合(EU)加盟地域、および韓国等の
アジア各国を含め、101カ国で承認されています。
一方、ニューモバックスNP(PPSV)は高齢者にのみ使用されていましたが、2歳以下の小児では免疫をつけることが出来ません。また成人でも接種後徐々に免疫が落ちて、接種後5年以降に再接種が可能ですが、再接種でも十分な免疫をつけることが出来ないことがあります。
プレベナー13(PCV13)が成人にも適応されることになり、
米国ではこの二つのワクチンを使った高齢者向けの接種スケジュールが
発表されています。(MMWR ; September 19, 2014 / 63(37);822-825)
高齢者に対する肺炎球菌接種の接種方法は以下の通りです。
1.プレベナー13⇒ニューモバックスNP:6~12か月空けて接種。
(日本では1年空けての接種となりました)
2.ニューモバックスNP⇒プレベナー13:1年以上空けて接種。
日本と異なる点は、
ニューモバックスNPを一度も接種してない高齢者は、
プレベナー13を先に接種する方法が勧められている
ことです。
但し、日本ではプレベナー13は定期接種ではありませんので、
1万円の実費接種になります。
これから初めて接種する方、特に基礎疾患がある方は
先にプレベナー13接種をお薦めします。
(但し1万円掛かります)